「これまでにないもの」をカタチにする醍醐味。
2015年新卒入社/学部 知能情報工学科卒
※インタビュー内容は取材当時のものであり、
一部現在の部署業務とは異なる場合があります。
「つくって終わり」ではない設計開発。
4年目でプロジェクトマネジャに。
システムで、できることは何か。どこまでやるのか。ものづくり現場の情報管理に最適なソフトウェアを開発するのが私の仕事です。と言っても、設計してプログラムを組んで納入すれば終わり、ではありません。開発後も使い方の指導や持続的な改善・メンテナンス、時には開発中にハードウェアの導入提案から選定までも行います。一貫して手がける責任は重大ですが、やりがいがありますし、トータルエンジニアリングが強みの当社ならではの醍醐味だと思います。システム開発室は、神戸製鋼所の製鉄設備のシステム開発・保守で培ってきた技術資産を、神戸製鋼グループ以外の企業にも役立つサービス提案につなげることがミッション。私は工場管理など産業向け製造システムを担当し、4年目から小規模案件のプロジェクトマネジャ(PM)を任されています。いま開発しているのは「検査結果自動合否判定システム」。生産製品のサイズを計測する品質検査で、測定器の検査結果を無線送信で取り込みデータ化し、合否を判定するシステムです。目視や手書きから自動化することで生産効率が向上し、ヒューマンエラーも防ぎ、データ改ざんの余地もなくすのがメリット。難しいのは既存の検査システムに影響を与えず、操作性もより簡単にすること。仮説→設計→製作→検証のサイクルを繰り返すなかで、自分なりに実際の動きに近い仮説を立てられるようになってきたと成長を実感しています。
「声なきサイン」に気づきながら
「技術の引き出し」を増やしていく。
開発エンジニアとして、大事なのは最初の一歩ですね。「こうしてほしい」というお客様の要望をお聞きした上で、しっかりと現場の業務フローも理解し、システムが使われるシーンやパターンをイメージする。満足いただくシステム開発には不可欠なことですが、強いて言うなら、それは「できて当たり前」のこと。「実は、こんなことも望んでいるのでは?」と想像力を働かせて、声なきサインに気づけるコミュニケーションを心がけています。何気ないひと言に本音が表れますし、技術的な改善だけでなく「お困りごとを解決」するのが、エンジニアという仕事の面白さだと思っています。先輩はみんな「それなら、こうしましょう!」と的確な解決提案ができる、多彩な「技術の引き出し」を持っています。私が相談してもポンッと答えが返ってきて、「あっ、そういう方法があるのか」と。少しずつ「長尾の引き出し」を増やしていきたいですね。当社のエンジニアには「10年目には、一人前のPMになる」という明確な育成目標があるので、日々の挑戦テーマが設定しやすいですね。4年目でPMを任されたのも、技術力とマネジメント力を段階的に高めていくステップの一つ。PMを経験して分かったのは、お客様との折衝や設計など「システムをつくる」のと同じぐらい、納期までの時間や費用コストの管理・調整が重要だということ。どちらも乗り越えてプロジェクトをやり遂げた時の達成感は格別ですよ。
機械系、電気系とも連携し、
広がるエンジニアとしてのフィールド。
「検査結果合否判定システム」は最新技術のIoTを使っていますが、自動的に取り込んだデータは合否判定だけでなく、分析などいろんな用途への活用が可能ですし、検査機能は鉄鋼だけでなく多様なものづくり産業の生産現場シーンに応用できます。「システムで何を、どこまでできるか」を考えるエンジニアとしてのフィールドが、どんどん広がっていこうとしている。だからこそ、それぞれに異なるものづくりの現場の業務フローを学びながら、新たなシステムを開発していくのがとても楽しみです。社内的にも、情報系単独ではなく、機械系や電気系とも連携したシステム開発が増えていこうとしています。互いの強みを活かして相乗効果を生み出し、トータルエンジニアリングの可能性が高まっていく姿をぜひ、私たち若い世代が原動力になって実現していきたい。その想いは、入社以来、日増しに強くなっています。若手でも臆することなく意見が言えて、先輩たちも「なるほど。そうだな」と耳を傾けてくれる。そんな風土が根づいていますし、ブラザー制度で何でも相談できる手厚いフォローアップも心強いですね。私も立場が変わって、これからブラザーになっていくので、いままで以上に後輩がのびのびと成長し、仕事がしやすい職場にしていければと思っています。
大学ではセキュリティーシステムの情報暗号化が研究テーマでしたが、生涯の仕事には工場の設備・装置など、ものづくりのシステムを手がけてみたいと。そう心に決めて、就活でいろんな企業を見て回るなかで、当社は開発設計から製作、テスト、納入、メンテナンスまで、一貫して携われることが大きな魅力でした。もう一つ、兵庫県出身で「地元で働きたい」という希望にもマッチンングしていたので、迷うことはなかったですね。会社説明会や面接では、私の質問に対してとても丁寧に答えてもらえたのも印象に残っています。おかげで入社後も、仕事内容で「聞いてないよ…」というギャップはなかったですし、親切な応対が社風の表れだったと、改めて気づきました。
初めてシステムをつくり上げた時は、達成感がありましたね。納入時に、現場でお客様に使い方を説明し、「よく分かった。ありがとう!」と言われるシーンは、開発エンジニアにとって最高に嬉しい瞬間です。神戸製鋼グループ以外のお客様は、当社にとっても「これまでにないもの」をカタチに実現することが多く、そうしたことも醍醐味と言えるかもしれません。ゼロベースでの提案から設計、開発を経て、持続的により良く改善を重ねていく「入口から出口まで」を、お客様と社内の営業やプロジェクトメンバー、私の三者が一体となって、自らの手でシステムを生み、育てていけるということですから。達成感と醍醐味を重ねながら、自分なりのスキルやキャリアのステージも高めていけるのは本当に楽しみですね。