リズムとタイミング。
2019年新卒入社/高校 普通科卒
※インタビュー内容は取材当時のものであり、
一部現在の部署業務とは異なる場合があります。
基礎知識と基本技能を
しっかり学んで現場へ。
なるほど、溶接ってこういうことか――。高校は普通科で部活動(野球部)中心の生活だったのでゼロからのスタートでしたが、入社から約半年間の専門教育で基礎知識と基本技能を身に着けて現場に立つことができました。そして今、加古川製鉄所構内のすべてが私の現場です。今は3交替勤務で、溶接中心の鉄工チームとして班長や作業リーダーと一緒に故障した機械を補修する突発対応、機械装置の架台や部品、工事工具など現場に必要なつくりものの組立製作を担当しています。現場に出てからは、驚きの連続でした。同じ溶接作業でも、先輩は短時間でテンポよく的確に仕上げていきます。次々と仕上げていく姿は本当に格好よく「自分がこんな風になれるのか?」とさえ感じました。現場での会話のやり取りから、お客様から信頼されていることも伝わってきます。そんな班長や作業リーダーの姿を見て、日々勉強しています。チームのみんなが目標を持ち、絶えず技術を高めていこうという雰囲気なので、私も「今日はこれをやる」とテーマを決めて仕事をしています。
社内技術技能競技大会で13位から
「銅賞」へリベンジ。
さまざまな形や厚みの配管、機械やモーターを載せる大小さまざまな架台。つくりものの組立は複雑なカタチで大きさも違うので難しいです。寸法を測って計算したにもかかわらず、最初は数ミリの誤差が生じることの繰り返しでした。でも、今は少しずつ上達し、配管の内側を隙間なく埋める「裏波」という技法でも先輩のように緻密につなげられるようになりました。一方で、火花を飛ばしながら、大きな鉄板を大胆に加工することもあります。緻密さと大胆さ、対照的に思える技術がどちらも現場には必要で、奥が深いです。
当社では、毎年、技術技能競技大会が開催され、各分野に分かれて技術を競います。野球に例えるなら「試合」のようなもの。3年目の今年も、昨年15人中13位だったアーク溶接部門に引き続き出場しました。結果は「銅賞」。溶接の中でもアーク溶接が一番得意なので、100%の力を出し切れず「金賞」を獲得できなかった悔しさはありますが、大きく順位をあげることができました。頑張れば結果につながるし、技能・技術を磨く楽しさを実感しました。来年は、新たな部門に挑戦し、金賞を目指します。
格好よく「やってみて、見せる」、
さらに「魅せる」存在に。
私の職場は、班全体で後輩を育てようという風土がとても強いです。説明だけでは難しいことは「オレがやってみるから、やってみろ」と、まずはやって見せてくれる。とても分かりやすく指導してくれます。「やってみて、見せる」、さらに格好よく「魅せる」そんな作業リーダーは、10年後の目標にしている姿です。私も後輩からそう思われる存在になりたい。機会があれば、半年間の新入社員研修の教育指導員にも挑戦してみたいです。指導員を経験することで、自分自身の成長につながると思うので。
現場の作業環境は、決してきれいではありませんし、肉体的にきつい、しんどいと感じる時もあります。でも、周りにいる人がとてもいい人ばかりなので、私も頑張れるんです。「めっちゃいい人ばかり!」と後輩に自信を持って言えます。
ずっと野球中心の生活で、就職もデスクワークは考えていませんでした。チームメイトのお父さんから「いい会社があるよ」と紹介してもらったのがきっかけです。技能職は野球と同じ様に努力した分、上達できそうなところに魅力を感じました。また、普通科出身の私にとって、教育制度が充実していると聞いたことも決め手になりました。
日々、練習を続けることでできなかったことができるようになり、自分自身の成長が目に見えて実感できることです。上達の証は、資格として自分のものになるので仕事に対する自信にもなっています。同期は仲間であり、いい意味でのライバル。技術技能競技大会には同期の仲間も挑戦するので、負けたくない、やってやるぞという想いが芽生えます。そうやって切磋琢磨しながら仲間と共に成長していくことに、大きなやりがいを感じます。そんな同期の仲間とは、仕事終わりに食事に行ったり、休日にドライブへ出かけたりとプライベートも楽しんでいます。